東京23区のタワマン価格は上がっている?物件数と平米単価から見る売主側と買主側のメリットとは

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需要供給バランスの変化が価格に影響

新型コロナウイルスの感染拡大によって全国的に中古マンションの販売物件数が減少する中で、東京23区内の中古マンションも多分に漏れず物件数が減少しているようです。

中古マンションの価格は“需要”と“供給”のバランスで決まる、つまり購入希望者の数(需要)に対する販売中の物件数(供給)によって決まるため、一般的に物件数が少なくなると価格は高くなりますが、コロナ禍における各方面の自粛ムード、東京オリンピックの開催など様々な要因を抱える東京23区内の中古マンション価格はどうなっているのでしょうか。

今回は中古マンションのなかでも特に人気が高い“タワマン”の販売状況(※1)から、売主側と買主側両方のメリット・デメリットを解説します。

※1. 株式会社Housmart調べ

売り出し物件数が前年対比66%と大幅減少

一般的に高層タワーマンション(タワマン)と呼ばれる20階以上の建物では2020年7月を境に物件数が減少を続けており、2021年6月の売り出し物件数は888件と対前年比で66.2%にまで減少しています。

反対に売り出された物件の平米単価の平均価格は前年対比108%の約146万円(端数は省略)と上がっており、2019年6月と比較すると113%と高騰していることがわかります。

新型コロナウイルスの感染拡大による転勤機会の減少や持ち家の住み替え抑制によって中古マンションを売りに出す方が減った一方で、リモートワークの普及、外出自粛による“おうち時間”の増加によって購入希望者が増えたことが如実に表れているといえるでしょう。

リモートワークの普及によって郊外への移住検討者も増えていますが、電車や車に乗らずに近所で買い物や生活の用事を済ませられる、出勤が必要な時には時間をかけず通勤ができるという利便性の高さから東京23区内の人気は健在なようです。

売主側のメリット・デメリット

物件価格の高騰には立場によって一長一短がありますが、売主にとってはメリットの方が大きいといえます。

80平米の物件を販売した場合、2019年6月時点では1億320万円だったものが、現在は1億1680万円になるので1360万円も高くなっているわけですから。

また物件数が少なければ必然的に競合物件も少なくなり、通常よりも高く、そして早く売れる可能性が高くなるので、物件数が減少しているイマがまさに売り時といえるでしょう。

短期的に見れば売主側のデメリットが少ないように思える販売状況ですが、現在の価格高騰が新型コロナウイルスの感染拡大による短期的な増減だった場合、感染の終息によってまた状況が変わる可能性があるので販売期間が長引くと思惑通りの売買に至らない可能性があります。

買主側のメリット・デメリット

単純に物件価格が高い、選べる物件の数が少ないという現在の販売状況は、買主にとってはデメリットの方が大きいといえるでしょう。

ただし先述の通り売主にとってメリットが大きい状況下では普段は売りに出ないような優良物件が市場に出回る可能性があり、理想の物件を購入できるというメリットに転じることはできるので、イマのうちから不動産会社の担当者と密にコミュニケーションをとっておくことをオススメします。

タワマンと非タワマンどちらに住みたい?

東京23区内のタワマンの根強い人気についてご紹介しましたが、中古マンションアプリ「カウル」の会員を対象に実施されたアンケート(調査期間:2021年6月1日〜6月4日、回答者数:166人)では83.7%が非タワマン(19階以下の建物)を希望していることがわかりました。(※1)

利便性の高さは認識されつつも、大雨や台風、地震といった自然災害が目立つ近年、「なんとなく怖い」「災害の時に安心できない」といった不安や好奇心の対象にされたようです。

※1. 株式会社Housmart調べ

回答者のコメント(一部)

タワマン希望理由

  • 資産価値が低下しにくいと考えている
  • タワーに拘ってはいないが、値段や出口を考えると可能性は高い
  • 眺望を楽しみたい

非タワマン希望理由

  • タワマンは災害時が不安のため
  • 駅近物件が多いので利便性は評価するが反面、周辺環境が良好ではない物件が多い
  • 予算に合う物件がない

中古マンションアプリ「カウル」とは

《資産価値重視の方に支持されている》
9万人以上の会員が利用しているカウルでは、AIが売買事例や築年数、最寄り駅などのビッグデータからマンションの市場価値を分析し、今まで不透明だった中古マンションの適正価格や35年後までの推定価格を算出されるので、一目で中古マンションの資産価値がわかります(下図・右)。

《物件探し~購入の契約まで非対面で可能》
物件探しはもちろん、希望条件の設定や予算組み、個別相談などがアプリ内で完結します。収入などの諸条件を入力するだけで、わかりづらいローンシミュレーションや月次払いの費用も簡単に算出されます(下図・左)。また、マンションの売却に関してもZoomなどを用いてオンラインでの相談をすることが可能です。

対象エリア

  • 東京都23区・三鷹市・武蔵野市・西東京市
  • 神奈川県横浜市・川崎市
  • 千葉県浦安市・市川市埼玉県
  • さいたま市桜区/南区/緑区/浦和区・川口市・戸田市・蕨市

運営会社

会社名株式会社Housmart(https://housmart.co.jp/
代表代表取締役 針山昌幸
所在地東京都中央区銀座2-10-8 マニエラ銀座ビル6階
設立2014年10月
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