意外と知られていないタワマンならではの大変さ
近年ますます人気が高まっているタワーマンション(以下、タワマン)ですが、その構造がゆえに引越しの流れも一般的な引越しとは異なります。また、考えてみれば当然でも意外と目からウロコなのが引越し料金の違いです。
そんな一度経験したことがある方なら知っていても、未経験者だと知らずに困ってしまうことがあるタワマンへの引越し。そこで今回は「タワマンへの引越しで大変なことランキング(※)」を紹介します!
これからタワマンへの引越しを予定されている方、または購入を考えている方は必見です。
※株式会社リクルート調べ
タワマンへの引越しで大変なことランキング
実際にタワマンへの引越しをした全国の18~69歳の男女235人を対象に、タワマンへの引越しでどんなことに「困った」のか聞いたところ以下のランキング結果となりました。
今回の調査では6割以上の人が何かしら「困った」ことがあると回答。困った人の中で多かった上位の5つの項目は「引越し料金が高くなった」、「引越しの時間帯に制約があった」、「引越し会社を選べなかった」、「マンション内での引越し日の調整が大変だった」、「エレベーターに乗らない大型家具を手放すことになった」という結果になりました。
通常よりも時間や手間がかかるタワマンへの引越しで料金が高くなってしまうことは当然といえば当然なのですが、意外と見積もりを取るまではその意識が抜けており、見積もりを見て驚く人も多いようです。
また時間の制約や日程の調整などは戸数が非常に多いタワマンならではの大変さといえます。ただ、こちらは新築なのか中古なのかで大きく分かれるポイントでもあるので後ほど詳しく解説していきます。
なお、ランキングには入っていませんが、「特に困ったことはない」という人が4割近くいたのも事実なので、事前に大変なポイントを押さえておき、正しい業者選びや当日の流れをとれれば問題ないのです。
タワマンへの引越しの見積もりでの注意点とは?
困ったこととして「引越し料金が高くなった」と答えた人が最も多いことからも分かる通り、やはりタワマンへの引越しで気になるポイントの一つが料金。
タワマンでは駐車位置から入居者の部屋までの距離が長く、作業スタッフ数も多く必要となるため、どうしても引越し料金が高くなりやすいです。少しでも料金を抑え、なおかつスムーズな引越しをするためには引越し会社各社に詳細に見積もりをしてもらうことがポイントとなってきます。
アップル引越センターによると、見積もりを取る際のコツは「作業人数をチェックすることが大切です。作業人員を削ることで料金を安くしますという提案を受けた場合には、本当にその時間枠内に作業が完了するのか、完了しなかった場合はどう対応してもらえるのか、依頼する引越し会社へ確認することが重要」とのことです。
また通常の引越しと同様、引越しの時期や日程などによってもアップダウンするようです。引越し料金は、日時(平日/土日祝日、上旬/中旬/下旬、閑散月/繁忙月)、作業時間(搬出搬入時間、移動時間など)、作業人数、さらにオプションの有無で変わるとのことでした。
例えば最繁忙期の3月下旬の土日は、一年で引越し料金が最も高い日程。考え方としては、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始の航空券やホテルと同じです。枠に限りがあり、需給バランスが偏ると料金は変動します。繁忙期は企業の転勤やマンションの竣工が重なり、もともと限りのある引越し枠が圧迫されているため、値引きが一切利かない料金提示となるようです。
反対に、例えば1月、6月、11月の中旬の平日は大体の引越し会社が値引きしやすく、手頃な料金での引越しがしやすいそうです。ただし、引越し会社によっても忙しい日は異なるので個別に確認してみてください。
タワマンの引越しをスムーズに行うコツとは?
通常のマンションとは少し異なるタワーマンションへの引越しをスムーズに行うコツを引越し会社方のアドバイスをもとに紹介します。
タワーマンションへの引越しの流れは、マンションが新築か中古かによって異なるのでそれぞれでポイントをあげていきます。
新築のタワマンの場合
新築マンションの場合、下記のような流れで入居することになります。
① 引き渡し(入居者に鍵が渡される)
↓
② 引越しの抽選会(~入居説明会)
↓
③ 引越し見積もり(幹事会社や幹事会社以外の引越し会社でもOK)
↓
④ 入居
この流れを踏まえて引越し会社に見積もりを取る場合は、次のような情報を提示するとスムーズです。
1. 幹事会社(担当部署などの連絡先含む)
2. 入居予定日時
3. 車両サイズ制限
4. 作業終了時間(開始から撤収までの時間)および作業にあたっての注意事項
一斉入居の時間枠は、次の引越し時間枠やすでに生活している人への不便もあるため、かなり厳密に決められているマンションが多いようです。
決められた時間枠内に搬入が完了しなければそこで作業は中断し、その日の最終枠が終わり次第残りの搬入作業をする流れになってしまいますが、幹事会社に依頼した場合、想定より時間が押しそうだったとしても常駐スタッフを置いていたり、他の入居者の引越しを前後や同時に行っている場合が多く、流動的にサポートに入ることで当日のイレギュラー対応が可能となる場合もあります。
中古のタワマンの場合
中古の場合、新築のように一斉に入居が始まる物件以外は、同日に引越しが発生することはまれなので先述のような幹事会社がかかわるようなことはなく、物件側から日程等について特別な指示がない限り、任意で引越し日程を決めることができます。
しかしながら、新築でなくても大型マンションなどでは引越しの条件が定められていることがあります。例えばエレベーターの運行など物件の管理をしている防災センターに条件を確認する必要があります。事前に防災センターの連絡先を調べておき、見積もり時に引越し会社へ伝えると、途中で条件が増えることによる料金追加が避けられます。
さらに、次のような情報を提示するとよりスムーズです。
1. 入居予定日(作業時間)
2. 車両サイズ制限
3. 車両駐車位置
4. 建物養生箇所
5. 作業届の有無
※地下搬入の場合高さ制限あり。家財量に見合ったトラックが合わない場合は小さめのトラック2.3台で行うため料金が上がる傾向にあるとのこと。
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いかがでしたでしょうか。今回紹介した通り、タワマンへの引越しは一般的な引越しよりも準備を計画的にする必要があるといえそうです。いつでも気軽に、というわけにはいかない可能性があるので、早めに見積もりを取って引越し会社を決め、状況の変化に対応できるような心構えをしておくことが重要です。
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